動物病院の往診と訪問介護の違い|老犬のためにそれぞれができること
愛犬が高齢になってくると、「病院に連れて行くこと」そのものが大きな負担になってきます。
そんなとき目にするのが、「往診」や「訪問介護」という言葉です。
どちらも家に来てもらう点は同じですが、できることはまったく違います。
ここでは、その違いと使い分けを、静かに整理してみます。
この記事でわかること
動物病院の「往診」と、ペットシッターによる「訪問介護」の役割の違い
それぞれができること・できないことの線引き
「食べない」「立てない」など、場面ごとにどちらへ相談するとよいか
往診の時間を活かすために、前もって準備しておきたい記録のつくり方
往診と訪問介護を組み合わせるという考え方
「往診」と「訪問介護」は、そもそも目的が違う
同じ「自宅に来てもらうサービス」でも、往診と訪問介護は目的が別のところにあります。ここを取り違えると、「頼んだのに聞きたいことが聞けなかった」ということが起こりがちです。
往診は、獣医師が自宅で診療を行うもの
往診は、獣医師や動物看護師が自宅に来て、診察・治療といった医療行為を行うものです。診断、薬の処方、注射や点滴、採血などは、獣医師の資格がある方だけが行えます。
つまり往診は「病院が家に来る」形です。目的は、あくまで診療にあります。
訪問介護は、日々の暮らしを支える手が増えるもの
一方の訪問介護は、医療ではなく生活を支えるためのものです。食事の介助、排泄のお世話、体位交換(寝たきりの子の姿勢を変えること)、歩行の介助、体をふく、といった日常のケアが中心になります。
診断や治療はできません。その代わり、往診の合間にある「毎日の時間」を一緒に支えることができます。
往診 | 訪問介護 | |
担う人 | 獣医師・動物看護師 | ペットシッター・介護の担当者 |
目的 | 診察・治療 | 日常のケア、生活の支え |
主な内容 | 診断、投薬、処置など | 食事・排泄・歩行の介助、見守りなど |
時間の性質 | 短時間・スポット | 一定時間、そばにいる |
それぞれができること・できないこと
「これはどちらに頼めばいいのだろう」と迷ったときは、医療にあたるかどうかが分かれ目になります。
内容 | 往診 | 訪問介護 |
病気の診断・薬の処方 | ○ | × |
注射・点滴・採血などの処置 | ○ | × |
食事や水分をとらせる介助 | 場合による | ○ |
排泄の介助・おむつ交換 | 場合による | ○ |
歩行の介助、床ずれ予防の姿勢変え | 場合による | ○ |
飼い主が留守・休息の間の見守り | × | ○ |
通院への付き添い | × | ○ |
訪問介護を行う側は、体調の変化に気づいてお伝えすることはできますが、それが何の病気かを判断することはしません。気になる変化があれば、かかりつけの獣医師にご相談いただくようお伝えする立場です。
この線引きは、飼い主さんを守るためのものでもあります。判断は医療の専門家に、日々の手当ては介護の担い手に。役割が分かれていることで、どちらも本来の力を発揮しやすくなります。
場面ごとに、どちらへ相談するとよいか
食べない・立てないなど、体調が変わったとき
急に食べなくなった、立ち上がれない、けいれんが見られる、呼吸の様子がいつもと違う。こうした変化は、まず動物病院(往診を含む)へのご相談が先になります。
原因が病気なのか、加齢によるものなのかは、診てもらわなければ分かりません。介護の手だけでは対応できない場面があります。
診断はついていて、毎日のお世話がつらいとき
病名や治療方針はすでに分かっている。でも、投薬の時間、寝返りの介助、夜鳴きへの対応が続いて、生活が回らない。
こういうときに力になれるのが訪問介護です。「治すこと」ではなく「支えること」が課題になっている段階では、介護の手が現実的な助けになります。
通院そのものが負担になってきたとき
体が大きくて抱えられない、車に乗せると吐いてしまう、待合室で震えてしまう。高齢になるほど、移動そのものが体力を削ります。
診療の内容によっては、往診で対応できる場合があります
検査機器が必要な診療は、通院が前提になることもあります
通院が必要な場合、付き添いを頼むという選択肢もあります
しっぽでは「病院帯同サービス」として、通院への付き添いを行っています。普段の様子や記録を獣医師にお伝えする役割も担います。
飼い主さん自身が限界に近いとき
これは、どちらのサービスでも見落とされやすい場面です。眠れない日が続く、仕事に行けない、休みの日も家を離れられない。
介護する側が倒れてしまえば、その子のケアも止まってしまいます。飼い主さんが休むための時間をつくる「レスパイトケア」という考え方があり、しっぽが特に力を入れている領域です。
だれも教えてくれない、往診の時間を活かすためのひと工夫
往診は、限られた時間の中で行われます。獣医師は次の訪問先へ向かうこともあり、こちらが伝えたいことを整理できていないまま終わってしまうことが少なくありません。
そこでおすすめしたいのが、「経過メモ」を前もって書いておくという方法です。特別なものは要りません。紙一枚で十分です。
経過メモに書いておきたいこと
項目 | 書き方の例 |
食べた量 | 「いつもの半分」「缶詰だけ食べた」 |
水を飲んだ量 | 「少ない」「昨日より飲んでいる」 |
排泄 | 回数、色、かたさ、いつと比べて |
睡眠 | 何時ごろ鳴いたか、何時間眠れたか |
気になったこと | 「右に傾いて歩く」「呼んでも反応が薄い」 |
日付と、いつから変わったかを添えておくと、診るほうにとって情報の密度が変わります。「三日前から」なのか「今朝から」なのかで、考えられることが変わってくるからです。
動画を撮っておくという方法
ふらつき、けいれん、呼吸の様子などは、往診のその瞬間には出ないことがあります。スマートフォンで10秒ほど撮っておくと、言葉では伝わりにくい様子をそのまま見てもらえます。
明るい場所で、全身が入るように撮るのがコツです。撮影は後回しにされがちですが、いちばん役に立つ記録になることがあります。
家の中の準備
診てもらう場所を1か所決めておく(明るく、床が滑らない場所)
その場所に、バスタオルやペットシーツを敷いておく
今飲んでいる薬をすべて出しておく(他院のものも含めて)
聞きたいことを3つまでに絞ってメモしておく
聞きたいことは、多すぎると全部は聞けません。「これだけは聞く」を先に決めておくと、後から悔いが残りにくくなります。
往診と訪問介護は、どちらかを選ぶものではない
ここまで読んで、「結局どちらを頼めばいいのか」と思われたかもしれません。答えは、多くの場合「両方」です。
医療の判断は往診で。その前後にある長い時間を、訪問介護で。役割が違うからこそ、重ならずに補い合えます。
たとえば、こんな組み合わせ方があります。
状況 | 往診の役割 | 訪問介護の役割 |
寝たきりで療養中 | 定期的な診察・処置 | 体位交換、清拭、食事介助 |
手術のあと | 経過の確認 | 安静時の見守り、記録 |
終末期 | 痛みの緩和の相談 | そばにいる時間をつくる |
しっぽは、ご自宅にうかがう訪問型のケア事業者です。施設にお預かりするのではなく、住み慣れた部屋の、いつもの寝床のまま、ケアを受けていただけます。
北九州市は、八幡東区や戸畑区、門司区のように坂の多い地域があり、エレベーターのない集合住宅も少なくありません。大きな体の子を抱えて坂を下り、車に乗せるという一連の動きが、飼い主さんと犬の双方にとって大きな負担になっている場面を、私たちも見てきました。移動しなくてよいことは、それだけで体力の温存につながります。
しっぽのサービスと料金の目安
ここまでは、往診と訪問介護の違い、そして今日から使える準備の話をしてきました。最後に、しっぽがご自宅で行っているケアをご紹介します。
しっぽは動物病院ではありませんので、診断や治療は行いません。医療が必要な場面では、かかりつけの動物病院や往診をされている獣医師にご相談ください。私たちは、その前後の時間を支える側です。
サービス | 内容 | 料金 |
高齢犬・シニア犬 訪問介護・介助 | 食事・排泄・歩行などの介助をご自宅で | 1時間 5,500円〜12,000円 |
療養犬・ターミナルケア 訪問介護 | 病気やケガ、手術後などの療養生活を自宅で支える | 1時間 6,500円〜15,000円 |
レスパイトケア | 介護する飼い主が休むための時間をつくる | 1時間 6,000円〜15,000円 |
病院帯同サービス | 通院に付き添い、普段の様子や記録を獣医師に伝える | 1回 10,000円〜15,000円 |
エンゼルケア(お花代含む) | お別れのあとのお世話 | 25,000円〜50,000円 |
グリーフケア(ペットロスサポート) | ご家族の気持ちのご相談。オンライン可 | 1時間 3,500円〜 |
料金は、犬のサイズやケアの内容によって幅があります。どのサービスでも、はじめに無料カウンセリングを行い、その子とご家族に合わせた形を一緒に考えます。
対応エリアは北九州市内全域(門司区・小倉北区・小倉南区・若松区・八幡東区・八幡西区・戸畑区)です。24時間対応・要予約で、原則として当日のお申し込みはお受けしていませんが、緊急性が高いと判断した場合は可能なかぎり対応します。詳しくはお問い合わせください。
よくあるご質問
往診をお願いしている最中でも、訪問介護は頼めますか
はい、役割が違うため、並行してご利用いただけます。医療の方針はかかりつけの獣医師に従い、私たちは日々のケアの部分をお手伝いする形になります。
薬を飲ませてもらうことはできますか
獣医師から処方され、飼い主様からご指示いただいたお薬の投与のお手伝いは、内容によって対応できる場合があります。量や種類の判断は行いませんので、まずは無料カウンセリングでご相談ください。
立ち会えない時間帯でもお願いできますか
ご不在の間のケアについても、事前のカウンセリングで内容を確認したうえでご相談を承っています。鍵のお預かりなど個別の条件がありますので、詳しくはお問い合わせください。
<!-- shippo-related -->
あわせて読みたい
愛玩動物看護師・愛玩動物介護士とは|老犬のケアを頼むときに知っておきたい資格
老犬の介護記録のつけ方|獣医師に伝わるノートの作り方
訪問ケアの初回カウンセリングで話しておきたいこと|準備しておくと安心な情報
八幡西区で老犬の訪問ケアを探している方へ
若松区で老犬の介護を支える訪問サービス
愛犬を自宅で看取るために|準備しておきたいこと
ひとりで抱えなくて大丈夫です
「まだ相談するほどのことじゃないかもしれない」
「こんなことで連絡していいのかな」
そう思って、連絡をためらう方は少なくありません。
でも、こんな段階でのご相談も承っています。
夜中に何度も起きてしまい、自分の睡眠が足りていない
通院の付き添いが、体力的につらくなってきた
このまま自宅で看てあげられるのか、自信がない
何を相談すればいいのかも、まだ分からない
合同会社しっぽは、北九州市内でシニア犬・老犬・療養中のわんちゃんの訪問ケアを行っています。
ご自宅にうかがうかたちなので、住み慣れた場所のまま、移動の負担をかけずにお世話ができます。
いきなりご契約ではありません
ご依頼の前に、まず無料のカウンセリングを行います。
いまの様子とご家族のご希望をうかがったうえで、その子に合ったケアをご提案します。
「話を聞いてみるだけ」で構いません。
ご相談いただけること | 内容 |
訪問介護・介助 | 食事・排泄・歩行などの介助を、ご自宅で |
訪問ホスピス・ターミナルケア | 療養中・看取り期の穏やかな時間を支えます |
レスパイトケア | 介護するご家族が休むための時間をつくります |
病院帯同 | 通院に付き添い、普段の様子を獣医師にお伝えします |
エンゼルケア/グリーフケア | お別れのあとのお世話と、ご家族のお気持ちのご相談 |
ご相談・ご予約
📞 093-982-0919(ご予約受付 8:00〜21:00)
💬 [LINEで相談する](https://line.me/R/ti/p/%40055sflba)
※「夜鳴きがひどくて…」の一言からで大丈夫です
✉️ [お問い合わせフォームはこちら](https://www.shippo21.com/)
※外出が多いため、メールでのお問い合わせをおすすめしております
対応エリア:北九州市内全域(門司区・小倉北区・小倉南区・若松区・八幡東区・八幡西区・戸畑区)
24時間対応・要予約 ※原則として当日のお申し込みは承っておりませんが、緊急性が高いと判断した場合は可能な限り対応しております
動物取扱業登録済(第16014号)/愛玩動物救命士・愛玩動物看護師・愛玩動物介護士が対応します
ひとりじゃないよ。頑張らなくていいよ。
まずは、しっぽに声を届けてください。




コメント