寒い朝に動けないとき|起き上がりを助ける工夫
冬の朝、いつもなら起きてくる愛犬が、寝床から動かない。声をかけても、体を起こそうとして途中でへたり込んでしまう。そんな朝に、胸がつぶれるような気持ちになった方もいらっしゃると思います。
老犬の「寒い朝に起き上がれない」には、いくつかの背景があります。そして、家の中でできる手立ても、意外と多く残されています。
この記事でわかること
寒い朝に老犬が起き上がれなくなる、いくつかの背景
様子見ではなく、すぐに動物病院へご連絡いただきたいサイン
今日からできる、起き上がりを助ける工夫と体の支え方
前の晩にしておくと朝が変わる、寝床まわりの備え
あまり語られないけれど役に立つ「記録の取り方」
寒い朝に起き上がれなくなる背景
同じ「起き上がれない」でも、理由はひとつではありません。原因によって、できる手立ても変わってきます。
関節や筋肉の冷えによるもの
気温が下がると、関節のまわりや筋肉がこわばりやすくなると言われています。寝ている間に体が冷え、動き出すまでに時間がかかることがあります。
「起き上がるまでに時間がかかるけれど、動き出すと少し楽になる」という場合は、冷えやこわばりが関わっていることがあります。
筋力の低下によるもの
シニア期に入ると、後ろ足の筋肉から落ちていく子が多く見られます。腰が落ちる、立ち上がる途中で後ろ足が開いてしまう、といった様子です。
床が滑ると、力があっても踏ん張れずに立てません。筋力の問題と環境の問題は、重なって起きていることがあります。
痛みによるもの
起き上がる瞬間に鳴く、触られるのを嫌がる、体の片側をかばう。こうした様子があるときは、痛みが関わっている可能性があります。
痛みの有無や強さは、見た目だけでは判断が難しいものです。痛みが疑われる場面では、かかりつけの獣医師にご相談ください。
めまいや神経の不調によるもの
頭が傾く、目が左右に揺れる、同じ方向にばかり倒れるといった様子が見られることがあります。関節の問題とは別の原因が隠れていることもあります。
不安や認知症によるもの
体は動くのに、起きようとしない子もいます。暗い、寒い、足元が不安、前に転んだ記憶がある——そうした理由で動きたがらないことがあります。
朝の様子 | 考えられる背景 | 家でできること |
時間はかかるが自力で立つ | 冷え・こわばり | 寝床を温める、起こす前に体をなでる |
後ろ足が滑って踏ん張れない | 筋力低下・床の滑り | 滑り止め、足裏の毛のお手入れ |
起き上がる瞬間に鳴く | 痛みの可能性 | 無理に動かさず獣医師へ相談 |
頭が傾く・同じ方向へ倒れる | めまい・神経の不調 | 動画を撮り早めに受診 |
体は動くが起きたがらない | 不安・認知症 | 声かけ、明るさ、寝床の見直し |
すぐに動物病院へご連絡いただきたいサイン
先にお伝えしておきたいことがあります。冬の朝の「動けない」は、様子を見てよいものと、急ぐものがあります。
以下のような様子があるときは、家庭での対処を探すより先に、動物病院へご連絡ください。
体が冷たく、震えが止まらない、または震えが急に止まって反応が乏しい
呼びかけへの反応が弱い、意識がはっきりしない
呼吸が速い、浅い、苦しそうな音がする
突然、足が動かなくなった/立てなくなった
半日以上おしっこが出ていない
何度も吐く、お腹が張っている
体温が下がりすぎた状態は、見た目以上に体に負担がかかります。自己判断で熱いもので急に温めるより、まずは電話でご相談いただくほうが安心です。
なお、年末年始や連休は病院ごとに対応が異なります。冬に入る前に、かかりつけの休診日と夜間の連絡先を確認しておくと、慌てずにすみます。
今日からできる、起き上がりを助ける工夫
急ぎのサインがない場合、環境を整えることで楽になる子もいます。道具をそろえる前に、まず足元と温度を見てみてください。
足元を整える
フローリングにはマットやカーペットを敷き、立ち上がる場所だけでも滑らないようにする
足裏の毛が伸びていると滑りやすくなるため、こまめに整える
爪が伸びすぎていないか確認する(不安なときは獣医師やトリマーへ)
寝床を見直す
床から直接冷えが伝わるので、寝床の下に断熱になるものを敷く
沈み込みすぎるベッドは、起き上がるときに力が入りません。やや硬めで、縁が低いものが起きやすい子もいます
壁際に体の片側をつけられるようにすると、支えにして起きられることがあります
起こす前のひと手間
急に体を起こすより、先に体を目覚めさせる順番があります。
声をかけて、目が覚めるのを待つ
背中から腰、後ろ足へと、手のひらでゆっくりなでる
自分で起きようとする動きが出たら、その動きに合わせて支える
体の支え方
前足の後ろ(胸の下)と、お尻の前あたりを手のひらで支える
お腹の下にタオルを通して両端を持ち、持ち上げるのではなく上に向かう動きを軽く助ける
横向きに寝ているときは、まず頭側を起こしてから腰を持ち上げる

胸の下とお尻の前に手を添え、起きようとする動きを助ける支え方。
痛みがある場合、支え方によってはかえって負担になります。支える位置は、一度獣医師に見てもらうと安心です。
前の晩にしておく備え
朝の起き上がりは、前の晩の状態に左右されます。北九州も、冬の朝は思っているより冷え込みます。

冷えの入る窓や出入り口から寝床を離し、水とトイレまでの道を整えた配置。
坂の多い地域や、風の通る戸建て、集合住宅の外廊下に面した部屋では、夜のうちに寝床のまわりだけ冷えが集まることがあります。人が寝室にいる間は気づきにくい冷えです。
前の晩の備え | 見るところ |
寝床の位置 | 窓際、玄関、廊下への出入り口から離す |
床からの冷え | 寝床の下に一枚足す |
暖房のタイミング | 夜中に切れて明け方が一番寒くなっていないか |
水の位置 | 立たずに届く場所にもう一か所 |
夜間のトイレ | 寝床からトイレまでの床が滑らないか |
暖房器具を使うときは、自分で離れられない子がそばに寄りすぎないよう、距離を保てる配置にしてください。何度が安全という線引きは体格や体調で変わるため、数字よりその子の様子(震え、丸まり方、寝る場所の選び方)を手がかりにしていただくほうが確かです。
だれも教えてくれない、記録のとり方
ここが、いちばんお伝えしたいことです。動物病院で「最近どうですか」と聞かれて、うまく言えずに帰ってきた経験のある方は少なくありません。
冬の朝の「起き上がれない」は、時間帯と回復のしかたに癖が出ます。これを記録しておくと、獣医師が原因を絞る手がかりになります。
記録しておきたいのは、次の項目です。
何時の出来事か(明け方だけか、昼寝のあともか)
起き上がるまでにかかった時間(だいたいの分数)
動き出したあとは楽になるか、ずっと変わらないか
倒れる・崩れるのは左右どちら側か
そのときの部屋の寒さ、寝ていた場所
前日の運動量や、通院・来客などの出来事
もうひとつ。「立てない」と「立ちたがらない」を分けて見ることです。おやつの匂いや、玄関のドアの音で起き上がろうとするなら、体は動く可能性があります。
10秒ほどの動画があると、言葉で説明しにくい動きがそのまま伝わります。診察室では出ない症状も多いため、記録は診察の助けになります。
通院と、ご自宅で受けるケアという選択肢
冬の通院は、それ自体が負担になることがあります。寒い外気、車の振動、待合室の緊張。門司や八幡東、小倉南のような坂道の多い地域では、抱えての移動が難しくなる場面もあります。
ケアの受け方には、施設にお預けする方法と、ご自宅に来てもらう方法があります。私たち合同会社しっぽは訪問型で、住み慣れた家のまま、移動の負担をかけずにケアにあたっています。
朝の介助を手伝ってほしい、通院に付き添ってほしい、少し眠りたい。どれも、遠慮していただく必要のないご相談です。
サービス | 内容 | 料金 |
高齢犬・シニア犬 訪問介護・介助 | 食事・排泄・歩行などの介助をご自宅で | 1時間 5,500円〜12,000円 |
療養犬・ターミナルケア 訪問介護 | 病気やケガ、手術後などの療養生活を自宅で支える | 1時間 6,500円〜15,000円 |
レスパイトケア | 介護するご家族が休むための時間をつくる | 1時間 6,000円〜15,000円 |
病院帯同サービス | 通院に付き添い、普段の様子や記録を獣医師に伝える | 1回 10,000円〜15,000円 |
グリーフケア | ご家族の気持ちのご相談(オンライン可) | 1時間 3,500円〜 |
すべてのサービスで、無料カウンセリングを必ず実施しています。ご家庭の状況とその子の様子をうかがったうえで、内容を組み立てるオーダーメイドのケアです。
対応エリアは北九州市内全域(門司区・小倉北区・小倉南区・若松区・八幡東区・八幡西区・戸畑区)。24時間対応・要予約で、原則として当日のお申し込みは承っていませんが、緊急性が高いと判断した場合は可能な限り対応しています。
ひとりじゃないよ。頑張らなくていいよ。しっぽに声を届けてください。
よくあるご質問
朝だけ起き上がれないのですが、受診は必要でしょうか
朝だけで、動き出すと普段どおりという場合も、背景に痛みや関節の変化があることがあります。急を要するサインがなければ次の診察時でも構いませんが、記録や動画を持って一度ご相談いただくと安心です。判断はかかりつけの獣医師にお任せください。
無理に立たせたほうがよいのか、寝かせたままがよいのか迷います
痛みや体調によって変わるため、一律にお答えすることは難しいところです。嫌がる、鳴く、体を固くするといった反応があるときは、いったん手を止めていただくほうがよいと考えています。支え方や動かし方は、獣医師の見立てを踏まえてご自宅で一緒に確認することもできます。
介護をしている家族の体力が限界です。相談してもよいのでしょうか
もちろんです。共倒れを防ぐことは、その子のケアを続けるためにも大切な視点だと考えています。介護するご家族が休むための時間をつくるレスパイトケアは、北九州市では扱う事業者が少なく、しっぽが特に力を入れているサービスです。
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ひとりで抱えなくて大丈夫です
「まだ相談するほどのことじゃないかもしれない」
「こんなことで連絡していいのかな」
そう思って、連絡をためらう方は少なくありません。
でも、こんな段階でのご相談も承っています。
夜中に何度も起きてしまい、自分の睡眠が足りていない
通院の付き添いが、体力的につらくなってきた
このまま自宅で看てあげられるのか、自信がない
何を相談すればいいのかも、まだ分からない
合同会社しっぽは、北九州市内でシニア犬・老犬・療養中のわんちゃんの訪問ケアを行っています。
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「話を聞いてみるだけ」で構いません。
ご相談いただけること | 内容 |
訪問介護・介助 | 食事・排泄・歩行などの介助を、ご自宅で |
訪問ホスピス・ターミナルケア | 療養中・看取り期の穏やかな時間を支えます |
レスパイトケア | 介護するご家族が休むための時間をつくります |
病院帯同 | 通院に付き添い、普段の様子を獣医師にお伝えします |
エンゼルケア/グリーフケア | お別れのあとのお世話と、ご家族のお気持ちのご相談 |
ご相談・ご予約
📞 093-982-0919(ご予約受付 8:00〜21:00)
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