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犬のお別れのあと、四十九日をどう過ごすか|決まりごとより、残された時間の整え方

1 時間前
読了時間: 9分

この記事でわかること

  • ペットの四十九日に「こうしなければいけない」という共通のルールはなく、地域や家庭、宗派によって形がさまざまであること

  • 手元供養、写真や首輪の置き場所、散歩コースを歩くなど、ご家庭でできる過ごし方の選択肢

  • 「何もしない」という選び方も尊重されてよい、という考え方

  • 家族それぞれで悲しみ方が違うときの、すれ違いを減らすための見方

  • 同居している犬や猫の様子が変わったときに、どこに気を配るとよいか

四十九日という言葉に、縛られなくていい

犬を見送ったあと、ふと「四十九日はどうしたらいいんだろう」と検索される方が多くいらっしゃいます。人のお葬式では当たり前に聞く言葉なのに、ペットのこととなると、だれに聞けばいいのかわからない。親しい人に相談しても「気持ちの問題だよ」で終わってしまう。そんな宙ぶらりんな気持ちのまま、日にちだけが過ぎていきます。


先にお伝えしたいのは、ペットの四十九日には、全国共通の決まりごとがあるわけではない、ということです。人のご葬儀でも、地域や宗派によって作法は大きく違います。ペットについては、さらに家庭ごとの考え方の幅が広くなります。


ですから、この記事では「正しいやり方」はお伝えしません。宗教的な作法については、ご自身やご家族が大切にされている宗派、菩提寺、地域の年長の方に尋ねていただくのが確かです。ここでお伝えするのは、どんな形を選んでも後悔が少なくなるような、気持ちの整え方のほうです。


「形」はこんなにも幅がある

実際に、ご家庭によって選ばれる形はさまざまです。どれが上でどれが下、ということはありません。


形

どんなご家庭に多いか

日付を決めて、家族で手を合わせる

区切りをつけたい、気持ちの節目がほしいとき

お寺や霊園の合同供養にお願いする

自宅に置いておくことに迷いがあるとき

遺骨を自宅に置いたまま、特に儀式はしない

まだ手放せない、そばに置いておきたいとき

好きだったおやつや花を供える日にする

形式よりも「その子らしさ」を大切にしたいとき

特に何もしない

日常を続けることが自分の弔いだと感じるとき


日にちの数え方が気になるとき

「亡くなった日から数えるのか、翌日からなのか」「土日にずらしてもいいのか」というご質問もよくいただきます。これも地域や宗派によって考え方が違い、ひとつの答えを示すことはできません。


ただ、ご家族が集まれる日に合わせて前後させるご家庭は少なくありません。日付そのものよりも、家族がそろって手を合わせられることのほうを大切にする、という選び方です。厳密さが気になる場合は、お付き合いのあるお寺にご確認ください。

犬のための四十九日に、形はいくつもある

手元供養という選び方

遺骨をすべて納めてしまうことに、どうしても踏ん切りがつかない。そう感じる方は多くいらっしゃいます。一部を小さな容器やペンダントに納めて手元に置く「手元供養」は、そうした気持ちに寄り添う選び方のひとつです。


手元に残すものは、遺骨だけではありません。


残すもの

置き場所として選ばれることが多い場所

写真

リビングの棚、寝室、玄関など、よく目に入る場所

首輪・迷子札

写真のそば、小さな箱の中

愛用の毛布やタオル

クッションカバーに仕立て直す、箱にしまう

足形・鼻紋

額に入れて壁に、アルバムに挟んで

抜けた毛や髭

小さなガラス瓶、ロケット

お気に入りのおもちゃ

遺骨のそば、寝床のあった場所


置き場所に迷ったら、「その子がよく寝ていた場所の近く」を選ばれる方が多いように感じます。ソファの端、窓際、台所のマットの上。生きていたときの定位置に近い場所だと、不思議と収まりがよく感じられることがあります。


逆に、毎日目に入るとつらい、という方もいらっしゃいます。その場合は、無理に飾らず、いったんしまってしまってかまいません。しまうことは忘れることではありません。見られるようになったときに、また出せばいいのです。


散歩コースを、もう一度歩く

四十九日のあいだにできることとして、ひとつだけ挙げるなら、いつもの散歩コースを歩いてみることをおすすめしたいと思います。


リードを持たずに歩くその道は、最初はとてもつらいかもしれません。けれど、立ち止まって匂いを嗅いでいた電柱、必ず吠えていた家の角、夏に日陰で休ませた塀のそば。そういう場所がひとつずつ思い出されて、「この子はここで、ちゃんと生きていたんだ」と実感できることがあります。


無理に歩く必要はありません。途中で引き返してもいいし、何週間か経ってからでも構いません。


「何もしない」も、ひとつの選択

供養らしいことを何もしていない、と自分を責める方がいらっしゃいます。でも、朝起きて、仕事に行って、ごはんを食べて眠る。その日常を続けることだけで精一杯の時期は、だれにでもあります。


何もしないことは、愛情が足りないことではありません。手を合わせる余裕が出てきたときに、そうすればいい。四十九日を過ぎてから、半年経ってから、何年か経ってから始めても、遅いということはありません。

だれも教えてくれない、四十九日は「儀式の期限」ではなく「生活を立て直す助走期間」

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいことです。


四十九日を、「この日までに気持ちの整理をつけなければいけない締切」のように受け取ってしまう方がいます。実際、周囲から「そろそろ四十九日だし、元気出さないとね」と言われることもあります。


けれど、長く介護をしてきたご家庭ほど、お別れのあとに立て直さなければならないのは、気持ちだけではありません。


変わってしまうこと

具体的に起きること

時間割

早朝の散歩、夜中の体位変換、投薬の時間がぽっかり空く

家の中の配置

介護用のベッド、スロープ、吸水シートの置き場がそのまま残る

買い物の習慣

ペット用品の棚の前で足が止まる

人づきあい

散歩仲間や動物病院との接点が急になくなる

睡眠

夜中に起きる習慣が抜けず、目が覚めてしまう


介護の時間が長かったご家庭ほど、生活のすべてがその子を中心に組まれています。その中心が失われたとき、悲しみと同時に、張りつめていたものが切れたような脱力が訪れます。これは「立ち直れていない」のではなく、生活の形そのものが作り直しを必要としている、ということです。


四十九日という期間は、その作り直しのための助走だと考えてみてください。介護用品を片づけるかどうか、いつ片づけるか。空いた時間に何をするか。少しずつでいいので、手をつけていく。その積み重ねのほうが、形式的な供養よりも、結果的に気持ちを支えてくれることがあります。


片づけについても、急ぐ必要はありません。ただ、「いつか片づけなければ」と思い続けること自体が負担になる場合もあります。そんなときは、一日にひとつだけ、と決めて手をつけると進みやすくなります。

家族の中でも、悲しみ方は違う

同じ家で暮らしていても、悲しみの表れ方はまったく違います。ここですれ違いが起きて、さらにつらくなるご家庭があります。


立場

見られやすい様子

配慮したいこと

主に介護を担った人

自責の念が強い、眠れない

「あれでよかった」と言葉にして伝える

仕事で関われなかった人

淡々として見える、話題を避ける

冷たいのではなく、どう悲しめばいいか迷っていることがある

子ども

普段どおりに遊ぶ、急に泣く

質問には隠さず答える。悲しんでいないわけではない

高齢のご家族

生活の張りを失う

役割や日課を一緒に考える


「どうして泣かないの」「いつまで泣いているの」。この二つの言葉は、ご家族の間でとくに傷を残しやすいものです。悲しみ方には早い遅い、濃い薄いがあって当然だと、あらかじめ知っておくだけでも、ぶつかりにくくなります。


同居している犬や猫の様子

残された動物が、食欲を落としたり、探すように家の中を歩き回ったり、鳴き続けたりすることがあります。いつもの寝床に寄りつかなくなることもあります。


見られる様子

ご家庭でできる配慮

家の中を探し回る

生活リズムをなるべく変えず、散歩や食事の時間を保つ

寝床に近づかない

無理に戻さず、安心できる場所を新しく用意する

甘えが強くなる

声をかけ、触れる時間を増やす

鳴き続ける

静かな環境を整え、様子を記録しておく


ただし、食欲が戻らない、元気がない状態が続くといった体の変化が見られる場合は、気持ちの問題と決めつけず、かかりつけの動物病院にご相談ください。

自分の心と体が重いとき

涙が止まらない、眠れない、食事がのどを通らない。そうした状態がしばらく続くことは、めずらしいことではありません。


無理に元気を出そうとしなくて構いませんが、ご自身を支えるために、できる範囲でしていただきたいことがあります。


していただきたいこと

理由

食べられるものを少しでも口にする

体力が落ちると気持ちの回復もゆるやかになります

日の光を浴びる時間をつくる

生活のリズムを保ちやすくなります

話せる相手に、思い出を話す

言葉にすることで整理が進むことがあります

つらい日は予定を減らす

無理をして動くことは控えてください


そして、眠れない日や食べられない日が長く続くときは、ご自身の体のことですので、医療機関にご相談ください。

火葬や供養の形を、これから選ぶ方へ

まだ火葬や納骨の方法を決めかねている、という段階の方もいらっしゃると思います。立会いか一任か、個別か合同か、遺骨をどうするか。短い時間で決めなければならないことが多く、戸惑われるのも当然です。


北九州市内での火葬や供養の選び方については、当サイトの別記事「北九州市のペット火葬・供養の選び方」でまとめていますので、あわせてご覧ください。

四十九日を迎えたその日に

もし何かをしたいと思われたら、特別な準備はいりません。


好きだったおやつをひとつ供える。写真の前にろうそくを灯す。家族で、その子の面白かった話をする。名前を呼ぶ。それだけで、十分に供養になります。


逆に、その日になって何もする気が起きなかったとしても、どうか自分を責めないでください。四十九日は、だれかに採点される行事ではありません。

ご家庭で受けられるケアという選択肢

合同会社しっぽは、北九州市内全域(門司・小倉北・小倉南・若松・八幡東・八幡西・戸畑の7区)で、老犬・シニア犬や療養中のペットの訪問型アニマルケアを行っています。


お別れのあとのご家族に向けては、グリーフケア(ペットロスサポート)をご用意しています。オンラインでもお受けできますので、人と会うのがつらい時期でも、ご自宅から話していただけます。介護の日々を知っている相手に、思い出や後悔を声に出すだけで、少し軽くなることがあります。


また、お見送りの直後のエンゼルケア、介護中のご家族の休息を支えるレスパイトケア、病院帯同、訪問介護・訪問ホスピスも承っています。担当は愛玩動物救命士・愛玩動物看護師・愛玩動物介護士のいずれかです。動物取扱業登録済(保管・第16014号)で、医療行為は行いません。施設は持たず、お預かりやペットホテルも行っておりません。


ご相談・カウンセリングは無料です。料金やお申し込みの流れ(代金は先払いとなります)については、お問い合わせの際にご案内いたします。24時間対応・要予約で、原則として当日のお申し込みはお受けしていませんが、緊急性が高いと判断した場合は可能な限り対応いたします。


四十九日をどう過ごすか、まだ決められなくて構いません。話してみたいと思われたときに、どうぞお声がけください。

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