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耳のお手入れ|嫌がらない拭き方と気づきたい変化

19 時間前
読了時間: 11分

耳のお手入れは、老犬のケアの中でも後回しになりやすい場所です。


でも実は、体調の変化がいちばん早く表に出てくる場所のひとつでもあります。


若い頃は平気だった耳掃除を、急に嫌がるようになった。そんなご相談をいただくこともあります。


ここでは、ご家庭でできる「拭く・見る・記録する」の範囲にしぼって、嫌がらせにくいお手入れの進め方をお伝えします。


この記事でわかること

  • 老犬の耳が汚れやすくなる、いくつかの理由

  • ご家庭で触っていい範囲と、控えていただきたいこと

  • 嫌がる子でも進めやすい、短く区切る拭き方の手順

  • お手入れのときに気づきたい耳の変化と、記録のしかた

  • 立ち耳・垂れ耳など、耳のかたちごとのお手入れの考え方


年をとると、耳が汚れやすくなる理由

「前より耳が汚れている気がする」と感じる飼い主さんは少なくありません。これは手入れを怠ったからではなく、からだの変化と関係していることがあります。


老犬の耳の汚れは、飼い主さんの努力不足ではなく、生活の変化の結果として現れることが多いという視点を持っていただけると、少し気持ちが楽になるかもしれません。


寝て過ごす時間が長くなることによるもの

横になっている時間が増えると、下側になった耳に湿気がこもりやすくなります。同じ向きで寝る癖のある子は、片方の耳だけ汚れが目立つこともあります。


頭を振る力が落ちることによるもの

犬は本来、頭をぶるぶると振って耳の中の水分や汚れを外に出しています。筋力が落ちたり首に負担があると、この動きが減ることがあります。


自分で掻けなくなることによるもの

後ろ足で耳のうしろを掻く動作は、意外と体力とバランスを使います。足腰が弱ってくると、掻きたいのに掻けない状態になっていることもあります。


皮膚や毛質の変化によるもの

年齢とともに皮膚の状態や毛の生え方が変わり、耳のまわりの毛が絡みやすくなることがあります。耳の入り口を毛がふさいで、風が通りにくくなる場合もあります。


ご家庭で触っていい範囲

ここがいちばん大切な部分です。ご家庭でのお手入れは、「見える範囲を、やわらかく拭くだけ」と考えていただくと安全です。


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ご家庭で拭くのは見える範囲まで。曲がった奥は触らず病院に相談を。

ご家庭で拭くのは見える範囲まで。曲がった奥は触らず病院に相談を。


耳の構造は途中で曲がっていて、外から見えない部分があります。見えないところを手探りで触るのは、ご家庭では控えてください。


控えていただきたいこと

代わりにできること

綿棒を耳の穴に差し込む

指に巻いたコットンで、見える範囲だけ拭く

洗浄液を耳に大量に流し込む

水分をほとんど含まない状態で、湿らせて拭く

汚れをこすり落とそうと力を入れる

一度で落とさず、日をあけて何回かに分ける

毛を耳の中から抜く

気になる場合は獣医師やトリマーにご相談

嫌がるのを押さえつけて続ける

その日はやめて、翌日に短く再挑戦


耳の奥に固まった汚れがある、においが強い、赤みや腫れがある——こうした場合は、ご家庭で落とそうとせず、かかりつけの動物病院にご相談ください。お手入れで解決しようとしないことも、ケアのひとつです。


嫌がらない拭き方の手順

老犬の耳のお手入れは、きれいにすることよりも「嫌な記憶を残さないこと」を優先すると、長く続けやすくなります。


準備するもの

  • やわらかいコットン、またはガーゼ

  • ぬるま湯、または動物用の耳のお手入れ用品(獣医師に確認されたもの)

  • タオル1枚(体を支える・こぼれを拭く用)

  • おやつや、声をかける準備


液体は「したたらない程度」に含ませ、軽く絞ってから使います。冷たいものが顔に触れると驚く子が多いので、人肌くらいの温度にしておくと落ち着きやすくなります。


姿勢のつくり方

立たせたまま行うと、足腰に負担がかかることがあります。横になったまま、下側の耳から始めるのが老犬にはやさしい方法です。


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横になったまま下側の耳から始める、老犬にやさしい姿勢のつくり方。

横になったまま下側の耳から始める、老犬にやさしい姿勢のつくり方。


  • 床にタオルや滑らないマットを敷く

  • 背中側にクッションを当てて、体が転がらないようにする

  • 顔を上から押さえず、あごの下や胸のあたりを支える

  • 飼い主さんは犬の正面ではなく、横か斜め後ろに座る


正面から手を伸ばすと、犬の視界に手が大きく入って驚かせてしまうことがあります。特に目が見えにくくなっている子は、先に手のにおいを嗅がせてから触ると受け入れやすいことがあります。


拭く順番

  1. 耳のうしろ、耳のつけ根をやさしくなでる(ここで嫌がるなら中断)

  2. 耳をそっと持ち上げて、外側(耳の裏)を拭く

  3. 耳の内側の、平らに見えている部分を拭く

  4. 耳の穴の入り口まわりを、指の腹でなぞるように拭く

  5. 声をかけて終わり。おやつがあれば渡す


5番まで進まなくても構いません。1番と2番で終わる日があってもいいのです。


1回で終わらせない、という工夫

訪問の現場でも、両耳を一度に仕上げることはあまりしません。


  • 1日目は右耳のうしろをなでるだけ

  • 2日目は右耳の外側を拭く

  • 3日目は右耳の内側を拭く

  • 4日目は左耳へ


「10秒で終わる」と犬が覚えると、次の日に逃げなくなることがあります。 逆に、一度押さえつけて泣かせてしまうと、そのあと何週間も耳を触らせてくれなくなる子もいます。急がないほうが、結果的に早いのです。


お手入れのときに気づきたい変化

耳のお手入れには、もうひとつ大きな意味があります。それは、週に数回、顔まわりをじっくり見る機会になることです。


耳のまわりは、変化が比較的わかりやすい場所です。拭きながら見ておくと、通院のときに伝えられる情報が増えます。


気づきたい変化

メモしておきたいこと

ふだんと違うにおいがする

いつから/片耳か両耳か

耳の内側が赤い、熱い

触ると痛がるか/掻く回数

汚れの色や量が変わった

色(黒っぽい・茶色・黄色っぽい)

頭をいつも同じ方向に傾ける

傾き始めた時期/ふらつきの有無

頭を振る、床にこすりつける

1日に何回くらいか

耳のつけ根にしこりや硬さがある

大きさ・触ったときの反応

名前を呼んでも反応が薄い

どんな音に反応しにくいか


しこり、出血、強いにおい、腫れ、痛みを訴える様子などに気づいたときは、ご家庭で様子を見続けるのではなく、かかりつけの動物病院にご相談ください。


あまり語られないこと:耳と「ふらつき」の関係

耳のあたりの調子と、歩き方やバランスが同じ時期に変わって見えることがあります。ご家庭では「足腰が弱ったのかな」と受け取られることもあります。


原因の判断は診察が必要な領域ですが、「頭の傾き」と「ふらつき」が同じ時期に出ていることは、獣医師に伝える価値のある情報です。お手入れの記録があると、この「同じ時期」が伝わりやすくなります。


耳のかたち・その子の状態に合わせて

同じやり方がすべての子に合うわけではありません。いくつかのケースに分けて考えてみます。


垂れ耳の子

耳がふたのようになって、風が通りにくい状態になりやすいです。拭くときだけでなく、日中に数回、耳をそっとめくって空気を通すだけでも様子が変わることがあります。


立ち耳の子

外からの汚れやほこりが入りやすい一方、内側は見やすいです。見えるからこそ奥まで触りたくなりますが、見えない部分には手を入れないようにしてください。


耳が聞こえにくくなっている子

音で合図ができないため、触られる前の予告が届きません。触る前に体の前に手を差し出す、肩を軽く2回たたくなど、毎回同じ合図を決めておくと落ち着きやすくなります。


認知症の変化が見られる子

同じ姿勢を保つのが難しく、途中で立ち上がろうとすることがあります。無理に姿勢を戻さず、その日は片耳だけにするなど、時間を短く区切ってください。夕方以降に落ち着かなくなる子は、午前中に行うほうが進みやすいこともあります。


痛みや持病がある子、術後の子

顔まわりや首を触ることに制限がある場合があります。どこまで触ってよいか、事前にかかりつけの獣医師に確認しておくと安心です。


記録を残すと、通院が変わります

耳のお手入れを続けていると、「いつもと違う」がわかるようになります。ただ、診察室では緊張して、伝えたいことが半分しか出てこないこともあります。


そこで、簡単な記録をおすすめしています。


  • 日付

  • お手入れした耳(右・左・両方)

  • 汚れの量と色(ふだんと同じ/多い/色が違う)

  • 嫌がり方(すぐ終わった/途中でやめた)

  • 気になったこと(におい、掻く、頭を傾ける)


スマートフォンのメモで十分です。写真を1枚残しておくと、色や汚れの変化が言葉より正確に伝わります。


ご自宅で受けられるお手入れのサポート

ここまでお読みいただいて、「やり方はわかったけれど、うちの子は暴れてしまう」「介護が続いて、そこまで手が回らない」と感じられた方もいらっしゃると思います。


それは、頑張りが足りないからではありません。老犬の介護は、耳のお手入れだけが仕事ではないからです。


合同会社しっぽは、北九州市内全域(門司区・小倉北区・小倉南区・若松区・八幡東区・八幡西区・戸畑区)にうかがう訪問型のペットシッターです。施設にお預けいただくのではなく、住み慣れたご自宅で、移動の負担をかけずにケアを受けていただけます。


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1時間 6,000円〜15,000円

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24時間対応・要予約です。原則として当日のお申し込みはお受けできませんが、緊急性が高いと判断した場合は、可能な限り対応いたします。


よくあるご質問

耳掃除はどのくらいの頻度で行えばよいですか

その子の耳のかたちや汚れ方によって変わるため、一律の回数はお伝えしにくいところです。汚れが少ない子であれば、拭くのは週に1〜2回でも足りることがあります。適切な頻度については、かかりつけの獣医師にご相談いただくのが確実です。


嫌がってどうしても触れません。放っておいてもいいのでしょうか

無理に押さえて続けるより、一度中断していただくほうが安全です。ただ、触らせない理由が痛みや違和感である場合もありますので、急に嫌がるようになったときは動物病院にご相談ください。触り方の工夫は、無料カウンセリングでもご相談いただけます。


病院で見てもらうべきか、様子を見ていいのか判断がつきません

強いにおい、腫れ、出血、しこり、頭の傾きなどが見られるときは、ご相談をおすすめします。判断に迷う段階での記録や写真も、診察のときに役立ちます。通院の付き添いが難しい場合は、病院帯同サービスでご一緒することもできます。


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