犬の在宅ターミナルケア|通院が難しくなってからの選択肢
愛犬が高齢になり、これまで通っていた動物病院への通院そのものが負担になってきた——そう感じている飼い主さんは少なくありません。抱きかかえての移動や、車の乗り降り、待合室で過ごす時間が、犬にとっても飼い主さんにとっても大きな負担になることがあります。この記事では、通院が難しくなった段階での選択肢のひとつである「在宅ターミナルケア」について、何ができるのか、どう選べばよいのかを整理してお伝えします。
在宅ターミナルケアとは
ターミナルケアとは、病気の治癒を目指す治療から一歩進んで、残された時間をできるだけ穏やかに過ごすためのケアを指す言葉です。人の医療の分野でも使われる考え方で、痛みや不快感をやわらげながら、その子らしい時間を大切にすることを目的としています。
在宅ターミナルケアは、これを自宅で行うという選択肢です。住み慣れた部屋、いつものにおい、家族の気配のそばで過ごせることは、体力が落ちてきた高齢犬にとって大きな安心材料になると考えられています。移動そのものが負担になっている段階では、「連れて行く」よりも「来てもらう」方法が、犬の負担を減らす選択肢になり得ます。
通院が難しくなるサイン
高齢犬・老犬では、次のような変化が見られることがあります。あくまで一般的な傾向であり、判断が必要な場面ではかかりつけの獣医師にご相談ください。
見られる変化 | 通院への影響の例 |
自力で立つ・歩くことが難しくなる | 抱きかかえての移動が負担になる |
車に乗ると呼吸が荒くなる、震える | 移動自体がストレスになる |
待ち時間にぐったりしてしまう | 病院での滞在が体力を消耗させる |
排泄のコントロールが難しくなる | 移動中・待合室での失敗が増える |
物音や環境の変化に敏感になる | 慣れない場所で強い不安を示す |
こうした様子が重なってくると、「病院に連れて行くこと自体が、この子にとって本当に良いことなのだろうか」と悩む飼い主さんも多いのではないでしょうか。
自宅で過ごすことのメリット
北九州市内は坂の多い地域や、車の乗り入れが難しい住宅も少なくありません。若松区や八幡東区のように高低差のある住宅街もあれば、小倉北区・小倉南区のように交通量の多いエリアもあります。こうした環境で、体力の落ちた高齢犬を抱えて通院を続けることは、想像以上に飼い主さんの負担にもなります。
自宅でケアを受けられることには、次のような点が考えられます。
慣れた環境で過ごせるため、犬の不安や緊張が和らぎやすい
移動による身体的な負担(振動・抱っこの姿勢など)を避けられる
家族がそばにいる時間を多く持てる
飼い主さん自身の移動・付き添いの負担も軽減される
もちろん、自宅での療養がすべての状況に当てはまるわけではありません。病状によっては通院や入院が必要な場合もあります。どちらが適しているかは、かかりつけの獣医師と相談しながら判断していくことになります。
在宅ターミナルケアで受けられること
在宅でのターミナルケアでは、次のような支援を受けられる場合があります。事業者によって対応内容は異なりますので、詳しくはお問い合わせください。
分野 | 内容の例 |
身体のケア | 体位の変換、床ずれの予防、清拭や排泄のケア |
症状の見守り | 呼吸や様子の変化の確認、獣医師への連絡の橋渡し |
環境づくり | 過ごしやすい寝床の工夫、室温・湿度への配慮 |
飼い主への支援 | 介護の仕方の相談、気持ちの整理に寄り添う対話 |
看取りの準備 | エンゼルケア(旅立った後の身支度)に関する相談 |
しっぽでは、訪問介護・訪問ホスピスとして、こうした看取り・終末期のケアを北九州市内(門司区・小倉北区・小倉南区・若松区・八幡東区・八幡西区・戸畑区)でご自宅にうかがって行っています。予約制で24時間対応しており、受付は8時から21時までとなっています。
施設に預ける方法とご自宅に来てもらう方法
通院や入院以外にも、体調の変化に備える方法として「施設にお預けする方法」と「ご自宅に来てもらう方法」があります。それぞれに特徴があり、どちらが良いということではなく、犬の状態や家庭の事情に合わせて選ぶものです。
比較の視点 | 施設にお預けする方法 | ご自宅に来てもらう方法 |
環境 | 施設の設備が整っている | 住み慣れた環境で過ごせる |
移動 | 送迎や搬送が必要になることがある | 移動の負担がない |
家族との時間 | 面会の時間に限られることがある | 日常的にそばにいられる |
見守り体制 | 施設のスタッフが常時対応 | 訪問時間に合わせた対応になる |
移動そのものが体力的な負担になっている段階では、「来てもらう」方法を選ぶ飼い主さんも増えてきています。一方で、常時の見守りが必要な状態では、施設での対応が安心につながる場合もあります。迷ったときは、かかりつけの獣医師や訪問ケアの事業者に相談しながら決めていく方法があります。
飼い主さんの気持ちについて
「もっと早く気づいてあげられなかったのか」「通院をやめてしまって良かったのか」——こうした自責の気持ちを抱く飼い主さんは少なくありません。しかし、通院が負担になってきたときに在宅でのケアを選ぶことは、犬の状態に合わせた選択のひとつであり、決して「あきらめ」ではありません。
老いや病気の進み方は、犬それぞれで異なります。何を選んでも「これで良かったのか」という気持ちが残ることは自然なことです。ひとりで抱え込まず、獣医師や訪問ケアの担当者に気持ちを話してみることも、ひとつの方法です。しっぽでは、看取りに関するご相談やペットロスに関するご相談もお受けしています。
まとめ
通院が難しくなってきたと感じたときは、無理に病院へ連れて行くことだけが選択肢ではありません。自宅で過ごしながら、必要なケアを受けるという方法もあります。どの方法が合っているかは、犬の状態や生活環境によって異なりますので、かかりつけの獣医師や訪問ケアの事業者に相談しながら、その子に合った過ごし方を探っていくことをおすすめします。
よくあるご質問
在宅ターミナルケアは、どのタイミングで相談すればよいですか
明確な決まりはありませんが、通院そのものが体力的な負担になってきたと感じたとき、あるいは獣医師から自宅療養を勧められたときが、ひとつの目安になります。早めに相談することで、状態に合わせた過ごし方を一緒に考えやすくなります。まずはかかりつけの獣医師にご相談いただき、あわせて訪問ケアの事業者にもお問い合わせください。
自宅でのケア中に体調が急変した場合はどうすればよいですか
在宅でのケア中も、体調の変化が見られたときはかかりつけの獣医師への連絡が基本になります。訪問ケアの担当者が状態を確認し、獣医師への連絡を橋渡しする場合もあります。具体的な対応については、事前にどのような流れになるか事業者に確認しておくと安心です。
北九州市内であれば、どの区でも訪問してもらえますか
しっぽでは、門司区・小倉北区・小倉南区・若松区・八幡東区・八幡西区・戸畑区を含む北九州市内全域に対応しています。地域による坂道や交通事情などもふまえてうかがいますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
実際にいただいたお手紙
看取りを終えたご家族から、しっぽに届いたお手紙です。

お世話になりました。ありがとうございました。 沢山の人が必要としていると思います。 お身体を労りながら頑張ってくださいね。
※お名前を伏せて掲載させていただいています。
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ひとりで抱えなくて大丈夫です
「まだ相談するほどのことじゃないかもしれない」
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そう思って、連絡をためらう方は少なくありません。
でも、こんな段階でのご相談も承っています。
夜中に何度も起きてしまい、自分の睡眠が足りていない
通院の付き添いが、体力的につらくなってきた
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何を相談すればいいのかも、まだ分からない
合同会社しっぽは、北九州市内でシニア犬・老犬・療養中のわんちゃんの訪問ケアを行っています。
ご自宅にうかがうかたちなので、住み慣れた場所のまま、移動の負担をかけずにお世話ができます。
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ご相談いただけること | 内容 |
訪問介護・介助 | 食事・排泄・歩行などの介助を、ご自宅で |
訪問ホスピス・ターミナルケア | 療養中・看取り期の穏やかな時間を支えます |
レスパイトケア | 介護するご家族が休むための時間をつくります |
病院帯同 | 通院に付き添い、普段の様子を獣医師にお伝えします |
エンゼルケア/グリーフケア | お別れのあとのお世話と、ご家族のお気持ちのご相談 |
ご相談・ご予約
📞 093-982-0919(ご予約受付 8:00〜21:00)
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