二階で寝ている老犬|階段が上れなくなったときの見直し
夜、いつものように二階へ上がろうとして、愛犬が階段の前で立ち止まる。
何度か前足をかけて、やめてしまう。抱き上げれば上れるけれど、これを毎晩続けていいのだろうかと迷う。
北九州市で高齢犬・シニア犬の訪問ケアをしている私たちも、こうした場面のご相談をいただくことがあります。この記事では、階段が上れなくなったときに「まず何を見直すと楽になるか」を、工事やリフォームの前にできることから順にお伝えします。
この記事でわかること
階段を上れなくなる背景に、どんなことが考えられるか(原因別に整理)
「上りが苦手」と「下りが苦手」は意味が違う、という見方
物の置き方や敷物だけで変えられること
寝る場所を一階に移すときの、犬にとっての考え方
抱き上げて運ぶときに気をつけたいこと
階段が上れないのは、わがままでも怠けでもありません
呼んでも上ってこない、途中で座り込む。そうした様子を見ると「甘えているのかな」と感じる方もいらっしゃいます。
けれど高齢の犬が階段を避けるようになる背景には、いくつかの身体的な理由が重なっていることが少なくありません。「上れない」ではなく「上りたくない理由がある」と考えると、見直す場所が見えてきます。
後ろ足の筋力の低下によるもの
階段を上る動作は、後ろ足で体を押し上げる力を使います。年齢とともに後ろ足の筋肉が落ちてくると、この押し上げがうまくいかなくなることがあります。
平らな場所は普通に歩けるのに階段だけ嫌がる、という場合はこのパターンが考えられます。
関節や痛みによるもの
関節や背中に負担がかかっている場合、階段のような上下の動きで痛みが出ることがあります。段の前で一瞬ためらう、上った後に息が長く続く、といった様子が見られることもあります。
痛みが関わっているかどうかは見た目だけでは判断が難しい部分です。気になる変化があるときは、かかりつけの獣医師にご相談ください。
目の見えにくさによるもの
年齢とともに視力が落ちてくると、段差の境目が分かりにくくなることがあります。昼間は上れるのに夜だけ止まってしまう場合、暗さと見えにくさが関わっている可能性があります。
不安や認知症によるもの
一度階段で足を滑らせた経験があると、その場所を避けるようになることがあります。また認知機能の変化によって、いつもの場所が分からなくなったり、上り始めたところで立ち止まってしまうこともあります。
見られる様子 | 考えられること |
平らな道は歩けるが階段だけ嫌がる | 後ろ足の押し上げる力の低下 |
段の前でためらう・途中で止まる | 痛みや不安が関わっている可能性 |
夜や薄暗いときだけ上れない | 見えにくさ、足元の認識のしづらさ |
上れるが下りようとしない | 下りへの怖さ、前足で支える力の低下 |
「上り」と「下り」、どちらが苦手かを分けて見る
ここは、あまり語られないけれど見直しの出発点になる部分です。
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階段の上りは後ろ足、下りは前足を使うため、苦手な方向を分けて見ます。
犬にとって階段の上りと下りは、使う力がまったく違います。上りは後ろ足の押し上げ、下りは前足で体重を受け止める動作です。
実際には「上れない」より先に「下りられない」が来ているご家庭も見られます。二階に上がったあと下りてこない、階段の上で鳴いて呼ぶ、といった様子はそのサインかもしれません。
上りだけ嫌がる → 後ろ足の力を補う工夫を中心に考える
下りだけ嫌がる → 滑りと、前のめりになる怖さを減らす工夫を中心に考える
どちらも嫌がる → 移動そのものを減らす方向で住まいを見直す
この見分けは、獣医師に伝える情報としても役立ちます。「階段が上れません」だけでなく「上りは行けるが下りは止まります」「夜だけ止まります」と伝えられると、診察のときに話がしやすくなります。
工事の前に、物の置き方で変えられること
住まいを大きく変えるのは、費用も時間もかかります。賃貸や分譲の場合、手を加えられる範囲は契約内容によって異なりますので、まずは動かせるものから見直すのが現実的です。
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工事をしなくても、敷物・明るさ・ゲートの置き方で階段まわりは変えられます。
足元の滑りを減らす
フローリングや階段の表面が滑ると、それだけで犬は踏み出すのをためらいます。市販のタイルカーペットや滑り止めマットを、階段の段板に置く方法があります。
貼って剥がせるタイプを選ぶと、原状回復の心配を減らせます。特に効きやすいのは、段の先端(足がかかる数センチ)の部分です。
踊り場や階段の下に、余白をつくる
階段の下や踊り場に物が置かれていると、犬が体の向きを変えるスペースがなくなります。段ボールや掃除機などを別の場所に移すだけでも、動きやすさが変わることがあります。
明るさを足す
夜間の足元灯や、廊下のセンサーライトを増やす方法があります。段差の境目が分かるようになると、ためらいが減る子もいます。
上らせたくないときは、静かに区切る
階段の下にペットゲートや、倒れにくい家具を置いて通り道を変える方法があります。叱って止めるのではなく、そもそも近づかない配置にするほうが、犬にも飼い主さんにも負担が少なくなります。
気になること | まず試せること |
足が滑る | 剥がせる滑り止めマット、段の先端に敷物 |
夜だけ止まる | 足元灯・センサーライトを足す |
勢いよく駆け上がろうとする | 階段下にゲートや家具で通り道を変える |
上って下りてこない | 一階に寝床をつくり、上る用事を減らす |
寝る場所を一階に移すときの考え方
「二階の寝室で一緒に寝てきたけれど、そろそろ難しいかもしれない」。この判断に、罪悪感を覚える方は少なくありません。
一階に寝床を移すこと自体は、体への負担を減らす現実的な方法です。ただ犬にとっては、場所そのものより「家族の気配がどこにあるか」が大きいことがあります。
段階を分けて移す
いきなり寝床だけを一階に移すと、犬が落ち着かず夜に鳴くこともあります。日中の昼寝の場所から一階に慣らしていく、という進め方もあります。
使っていた毛布やベッドをそのまま持っていくと、匂いが残っていて安心しやすいと言われます。
「近さ」をどう補うか
一階で犬が寝て、家族が二階で寝る形になると、犬が孤立してしまうことがあります。しばらくの間、家族のどなたかが一階で休む、リビングのソファで寝る時期をつくる、といった方法をとるご家庭もあります。
無理のない形で構いません。ずっと続ける必要はなく、夜の様子が落ち着いてくるまでの一時的な工夫と考えると気持ちが楽になります。
夜鳴きと、集合住宅での配慮
夜に鳴く時期が来ると、階下や隣室への音が気になることがあります。マンションやアパートでは、犬の寝床を壁から少し離す、下に厚めのマットを敷く、といった小さな工夫が音の伝わりを和らげることもあります。
近隣の方への説明は、状況を簡単に伝えておくだけでも受け止め方が変わることがあります。困っているのは飼い主さんのほうですから、ひとりで抱え込まなくて大丈夫です。
北九州の住まいと、坂道のこと
北九州市は坂の多い土地です。門司区や小倉南区、八幡東区あたりでは、玄関までに外階段があるお宅も珍しくありません。
室内の階段を解決しても、散歩や通院のために外階段を下りる必要が残る、というご相談もあります。室内と屋外、両方の「段差の通り道」を一度書き出してみると、優先して手を入れる場所が見えてきます。
寝床から水飲み場まで、段差はいくつあるか
トイレまでの道に滑る床はないか
玄関から道路までに何段あるか
車に乗せる場所まで、抱いて歩く距離はどれくらいか
エレベーターのない集合住宅の場合、通院のたびに階段を抱えて下りることになります。中型犬以上になると、飼い主さんの腰や膝への負担も無視できません。
抱き上げて運ぶときに気をつけたいこと
階段の上下を抱っこで補う方法は、多くのご家庭で実際に行われています。ただ、抱え方によっては犬も人も危ないことがあります。
前足の脇だけを持って持ち上げる形は、肩や背中に負担がかかりやすいと言われます
胸とお尻の両方を支え、体を水平に近い形で抱えるほうが安定しやすいです
抱かれるのを嫌がって体をねじる子は、階段の途中ではなく平らな場所で抱き上げてから移動します
片手で手すりを持てる状態を保てるかどうかを、先に確認します
階段を降りる途中で犬が急に動くと、二人分の体重が一度に傾きます。「今日は抱いて下りるのが不安だ」と感じた日は、その判断のほうを信じて、一階で過ごす日にしてしまってかまいません。
犬のサイズによって現実的にできることは変わります。超小型犬(〜4kg)や小型犬(〜10kg)なら抱えられても、中型犬(〜20kg)や大型犬(20〜30kg)、超大型犬(30kg以上)では、支える道具や人の手が必要になる場面が増えてきます。
記録が、いちばん役に立つ「知恵」です
どこにもあまり書かれていませんが、階段の変化は経過を記録しておくと診察のときに強い情報になります。
犬は診察室では緊張して、普段と違う歩き方をすることがあります。ご自宅での様子を伝えられるのは、飼い主さんだけです。
記録しておきたいこと | 書き方の例 |
日付 | いつから、どの動作が難しくなったか |
上りか下りか | 「上りは行ける/下りで止まる」 |
時間帯 | 朝は動ける/夕方以降に嫌がる |
場所 | 何段目で止まるか、踊り場で休むか |
スマートフォンで数秒動画を撮っておくのも一つの方法です。文字では伝わりにくい足の運びが、映像だと伝わることがあります。
ご自宅で受けられるケアという選択肢
階段の見直しは、物を動かすだけで済む部分と、日々の介助が必要になる部分に分かれます。抱き上げての移動、夜間の付き添い、通院の同行が続くと、飼い主さんのほうが先に疲れてしまうことがあります。
高齢犬のケアには、施設にお預けする方法と、ご自宅に来てもらう方法があります。合同会社しっぽは訪問型のケア事業者で、住み慣れたお家のまま、移動の負担をかけずにケアを受けていただけます。
家に人を入れることに抵抗を感じる方もいらっしゃいます。そのお気持ちも自然なことですので、まずは無料カウンセリングでお話を伺うところから始めていただけます。
サービス | 内容 | 料金 |
高齢犬・シニア犬 訪問介護・介助 | 食事・排泄・歩行などの介助をご自宅で | 1時間 5,500円〜12,000円 |
療養犬・ターミナルケア 訪問介護 | 病気やケガ、手術後などの療養生活を自宅で支える | 1時間 6,500円〜15,000円 |
レスパイトケア | 介護する飼い主が休むための時間をつくる | 1時間 6,000円〜15,000円 |
病院帯同サービス | 通院に付き添い、普段の様子や記録を獣医師に伝える | 1回 10,000円〜15,000円 |
エンゼルケア(お花代含む) | お別れのあとのお世話 | 25,000円〜50,000円 |
グリーフケア(オンライン可) | ご家族の気持ちのご相談 | 1時間 3,500円〜 |
対応エリアは北九州市内全域(門司区・小倉北区・小倉南区・若松区・八幡東区・八幡西区・戸畑区)です。24時間対応・要予約で、原則として当日のお申し込みはお受けできませんが、緊急性が高いと判断した場合は可能な限り対応いたします。
動物取扱業登録済(第16014号・保管)で、担当は愛玩動物救命士・愛玩動物看護師・愛玩動物介護士のいずれかがうかがいます。詳しい内容はお問い合わせください。
よくあるご質問
階段を上らせないようにするのは、かわいそうでしょうか
段差を避ける環境をつくることは、体を守るための工夫のひとつです。大切なのは「上らせない」だけで終わらせず、家族の気配が届く場所に居場所をつくることだと考えています。
抱っこで上下させるのは、いつまで続けていいですか
犬の状態や体重、飼い主さんの体の負担によって変わりますので、一律の目安をお伝えするのは難しい部分です。抱き上げたときに痛がる様子がある場合は、続ける前にかかりつけの獣医師にご相談ください。
通院の付き添いだけをお願いすることはできますか
病院帯同サービスとして、通院への付き添いと、普段のご様子や記録を獣医師にお伝えする形をご用意しています。すべてのサービスで無料カウンセリングを行っておりますので、ご希望の内容をお聞かせください。
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北九州市の老犬訪問介護|ご自宅で受けられるケアの内容と流れ
ひとりで抱えなくて大丈夫です
「まだ相談するほどのことじゃないかもしれない」
「こんなことで連絡していいのかな」
そう思って、連絡をためらう方は少なくありません。
でも、こんな段階でのご相談も承っています。
夜中に何度も起きてしまい、自分の睡眠が足りていない
通院の付き添いが、体力的につらくなってきた
このまま自宅で看てあげられるのか、自信がない
何を相談すればいいのかも、まだ分からない
合同会社しっぽは、北九州市内でシニア犬・老犬・療養中のわんちゃんの訪問ケアを行っています。
ご自宅にうかがうかたちなので、住み慣れた場所のまま、移動の負担をかけずにお世話ができます。
いきなりご契約ではありません
ご依頼の前に、まず無料のカウンセリングを行います。
いまの様子とご家族のご希望をうかがったうえで、その子に合ったケアをご提案します。
「話を聞いてみるだけ」で構いません。
ご相談いただけること | 内容 |
訪問介護・介助 | 食事・排泄・歩行などの介助を、ご自宅で |
訪問ホスピス・ターミナルケア | 療養中・看取り期の穏やかな時間を支えます |
レスパイトケア | 介護するご家族が休むための時間をつくります |
病院帯同 | 通院に付き添い、普段の様子を獣医師にお伝えします |
エンゼルケア/グリーフケア | お別れのあとのお世話と、ご家族のお気持ちのご相談 |
ご相談・ご予約
📞 093-982-0919(ご予約受付 8:00〜21:00)
💬 [LINEで相談する](https://line.me/R/ti/p/%40055sflba)
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対応エリア:北九州市内全域(門司区・小倉北区・小倉南区・若松区・八幡東区・八幡西区・戸畑区)
24時間対応・要予約 ※原則として当日のお申し込みは承っておりませんが、緊急性が高いと判断した場合は可能な限り対応しております
動物取扱業登録済(第16014号)/愛玩動物救命士・愛玩動物看護師・愛玩動物介護士が対応します
ひとりじゃないよ。頑張らなくていいよ。
まずは、しっぽに声を届けてください。




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