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犬の最期に立ち会えなかったとき|その子が感じていたことと、これからできること

20 時間前
読了時間: 10分

この記事でわかること

  • 「最期に立ち会えなかった」と自分を責めてしまう気持ちとの向き合い方

  • 犬が最期の時間に感じていたと考えられること(断定ではなく、犬の感覚にもとづいて)

  • 旅立ちに気づいたあと、ご家庭でできるお世話と安置の手順

  • 見送りまでの時間を、後悔ではなく「お別れの時間」として過ごすための考え方

  • 北九州市内で在宅のお見送りを相談したいときの選択肢

「立ち会えなかった」と気づいた、その瞬間のこと

仕事から帰ってきたら、いつもの場所で横たわったまま動かなかった。


夜中にふと目が覚めて見にいったら、もう呼吸が止まっていた。


ほんの少し、洗濯物を干しに出た。買い物に出た。トイレに立った。その数分の間だった。


病院に入院させていて、面会の予定だった日の朝に連絡が来た。


犬の最期に立ち会えなかったとき、多くの飼い主さんが口にされるのは「どうしてあのとき離れたんだろう」という言葉です。その数分、その数時間を、何度も何度も巻き戻して考えてしまう。そしてそのたびに、自分を責める材料が増えていく。


この記事は、その気持ちを「気にしなくていいですよ」と軽くするためのものではありません。そう簡単に軽くならないことを、私たちは知っています。


ただ、あなたがまだ知らないかもしれない「犬の側から見た時間」と、これから手を動かしてできることを、静かにお伝えできればと思います。

だれも教えてくれない、犬が「最期」をどう過ごしていたか

犬にとっての時間は、点ではなく積み重ね

人間は「最期の瞬間」という一点に、とても大きな意味を置きます。看取る、手を握る、名前を呼ぶ。それは人間が持つ、とても人間らしい感覚です。


一方で犬は、時間を区切って意味づけする生きものではありません。犬が感じているのは、その日の気温、床の感触、においの濃さ、聞き慣れた足音、家のなかに染みついた家族のにおい。そうした感覚の連なりです。


つまり、犬にとっての「安心」は、最期の一点で作られるものではなく、それまで積み重ねてきた日々の総量のなかにあります。


あなたが朝ごはんを用意した日々。トイレを替えた夜。体勢を変えてあげた手。名前を呼んだ回数。シャンプーのあとのタオルの感触。その一つひとつが、その子の「安心の土台」になっていました。


家のにおいは、最後まで残る

犬の嗅覚が優れていることはよく知られています。そして嗅覚は、体の機能がゆっくり落ちていくなかでも、比較的あとまで残りやすい感覚のひとつといわれます。


家のなかには、あなたのにおいが常にあります。ソファ、ベッド、タオル、クッション、床。あなたが物理的にそばにいなかった時間も、その子の周りにはあなたのにおいが満ちていました。


「ひとりだった」と思っている時間を、犬がまったく同じように「ひとりだった」と感じていたかどうかは、誰にもわかりません。わからない、ということは、「寂しかったに違いない」と決めつける根拠もない、ということです。


静かな場所を選ぶ子もいる

老犬や療養中の犬が、家族から少し離れた場所、家具の陰、押し入れの近く、ベランダに出る戸のそばなど、普段あまりいない静かな場所に移動することがあります。これは多くの飼い主さんが経験されることです。


その行動の理由を人間が言い切ることはできません。ただ、「家族がいないから寂しくてそこに行った」とは限らない、ということは言えます。静かで、涼しくて、落ち着く場所を選んだ結果かもしれません。


もしあなたが席を外していた時間に旅立っていたとしても、それは「見捨てられたから」ではなく、その子なりに落ち着ける状態のなかで時間が来た、という見方もできます。

自分を責める気持ちを、否定しないでいい

「責めてしまう」のは、愛情の裏返しであることが多い

「自分を責めないでください」とよく言われます。でも、言われてやめられるなら苦労はありません。


責めてしまうのは、その子を大切にしていたからです。どうでもいい存在なら、数分の不在を何週間も反芻したりしません。その苦しさは、愛情の形が変わったものだと考えることもできます。


だから、無理に「仕方なかった」と言い聞かせなくても大丈夫です。責める気持ちがあるまま、少しずつ時間を過ごしていくことも、ひとつの弔い方です。


状況ごとに、よくある後悔と、その見方

よくある状況

浮かびやすい後悔

もうひとつの見方

仕事に出ていた

「仕事なんて休めばよかった」

働いていたから、ごはんも通院も続けられた

少し目を離した数分

「なぜあのとき離れたのか」

数分前まで、あなたはそばにいた

夜中、眠っていた

「寝ていた自分が許せない」

体力を保つことは、介護を続ける土台だった

入院中だった

「家に連れて帰ればよかった」

その時点で最善と思える判断をした

旅行・帰省中だった

「出かけるべきじゃなかった」

予測できないことを予測できなかっただけ

他の家族が看取った

「自分だけいなかった」

家族の誰かの気配のなかにいた

急変で間に合わなかった

「もっと早く気づけたのでは」

変化を隠すのは、動物に備わった性質でもある


どれも、「だから気にしなくていい」という話ではありません。ただ、後悔の裏側には必ず、その子のために積み重ねてきた行動があります。そこも一緒に見てあげてください。

旅立ちに気づいたあとに、ご家庭でできること

ここからは、実際に手を動かせることのお話です。「何もしてあげられなかった」と感じているとき、体を整えるお世話は、残された時間にできる確かな手当てになります。


落ち着いて進められる状態であれば、ご家庭でも次のようなことができます。無理に急ぐ必要はありません。


1. 体勢を整える

時間が経つと体はこわばっていきます。できれば早いうちに、横向きで手足を軽く曲げた、眠っているときのような姿勢に整えてあげてください。無理に力を加えて曲げ伸ばしすることは控えてください。


2. 体を清める

ぬるま湯で濡らして固く絞ったタオルで、顔のまわり、目や口のまわり、お尻のまわり、足先をやさしく拭いてあげます。普段のお手入れと同じように、声をかけながらで構いません。


口や鼻、お尻から体液が出てくることがあります。驚かれるかもしれませんが、自然なことです。ガーゼやペットシーツ、タオルで受けてあげてください。


3. 毛並みを整える

ブラッシングやコーミングをして、毛を整えてあげます。たくさんのご家庭で、これが一番「その子らしさ」を取り戻せる時間になります。


4. 冷やして安置する

体の変化を遅らせるため、保冷剤やドライアイスを使って冷やします。重点的に冷やしたいのは、お腹まわり・胸・首のあたりです。


置き場所

ポイント

箱・ベッド

普段使っていたベッドやタオルを敷くと落ち着きます

体の下

ペットシーツを敷いておくと安心です

お腹・胸

保冷剤をタオルで包んで当てる

部屋

できるだけ涼しく、直射日光の当たらない場所へ


保冷剤は溶けるので、こまめに取り替えてください。タオルで包まずに直接当てることは控えてください。


5. そばに置くもの

お気に入りだったおもちゃ、使っていた首輪やリード、タオル。お花を飾るご家庭もあります。決まりはありません。


食べものを置く場合は、傷みやすいものは長く置かないようにしてください。

見送りまでの時間を、どう過ごすか

火葬や埋葬までには、少し時間があります。この時間の過ごし方に正解はありませんが、「立ち会えなかった」と感じている方にとって、この時間は大切な意味を持つことがあります。


言えなかったことを、いま言う

最期の瞬間に言えなかった言葉があるなら、いま言ってください。聞こえているかどうかを議論しても答えは出ません。ただ、声に出すという行為は、あなた自身の心の整理にとって意味を持ちます。


写真を撮ってもいい

ためらう方が多いのですが、整えたあとの姿を写真に残すご家庭はあります。あとから見返せることで救われる方もいれば、見られない方もいます。どちらでも構いません。迷うなら撮っておいて、見るかどうかはあとで決める、という方法もあります。


家族それぞれのお別れの時間を作る

同居の家族、離れて暮らす家族、よく散歩で会っていたご近所の方。それぞれにお別れの時間を作ると、「自分だけが看取れなかった」という感覚が少し変わることがあります。


先住の子や同居の子に見せるかどうか

同居している動物がいる場合、においを確認させるご家庭もあります。決まったやり方はありません。同居の子の様子を見ながら、落ち着かない様子が続くようであれば、無理に近づけないようにしてください。

これから先、ふとした瞬間に戻ってくる気持ちへ

波のように戻ってくる

お見送りが終わったあとも、「あのとき家にいれば」という思いは、ふとした瞬間に戻ってきます。散歩していた道を通ったとき。同じ時間に目が覚めたとき。フードの袋を見つけたとき。


それは逆戻りではありません。気持ちは直線的に回復するものではなく、波のように寄せては引きます。しばらく大丈夫だったのに急にこみ上げてくるのは、おかしなことではありません。


誰かに話していい

話し方

向いている場面

家族と話す

同じ時間を共有している安心感がある

友人に話す

日常のなかで少しずつ言葉にできる

書き出す

人に話すのがつらいとき、手帳やスマホのメモに

第三者に話す

身近な人に気を遣ってしまうとき


「たかがペットで」と自分を抑えてしまう方がいます。抑える必要はありません。何年も一緒に暮らした家族が亡くなったのですから、気持ちが大きく動くのは自然なことです。


もし、眠れない日が続いたり、日常生活に支障が出ていると感じたりする場合は、ご自身のかかりつけの医療機関にもご相談ください。


体の異変については、動物病院へ

「あのとき病院に行っていれば」「もっと早く気づけば」という後悔も、よく聞かれます。もし今、別の子と暮らしていて、気になる変化があるなら、どうか早めにかかりつけの動物病院にご相談ください。それは、いなくなった子が残してくれた視点でもあります。

ご家庭で受けられるケアという選択肢

合同会社しっぽは、北九州市小倉北区を拠点に、老犬・シニア犬・療養中のペットのご家庭にうかがう訪問型のアニマルケアを行っています。施設は持たず、ご自宅で過ごす時間を支えることを専門にしています。


お手伝いできること

サービス

内容

訪問介護・介助

ご自宅での日々のお世話のサポート

訪問ホスピス・ターミナルケア

療養中の子と家族のそばに寄り添う時間

レスパイトケア

介護を続けるご家族の休息を支える

病院帯同

通院に同行します

エンゼルケア

旅立ったあとの体を整えるお手伝い

グリーフケア

ペットロスのご相談(オンラインも可)


「体を清めてあげたいけれど、自分の手では不安」「立ち会えなかった分、できることをしてあげたい」というご相談もお受けしています。エンゼルケアは、お体を整え、毛並みを整え、安置までをご家族と一緒に行うお手伝いです。


また、「最期に立ち会えなかった」というお気持ちそのものを話す場として、グリーフケアのご相談も承っています。対面のほか、オンラインでもお話しできます。


基本情報

項目

内容

対応エリア

北九州市内全域(門司・小倉北・小倉南・若松・八幡東・八幡西・戸畑)

対応時間

24時間対応・要予約

当日申し込み

原則お受けしていませんが、緊急性が高いと判断した場合は可能な限り対応します

担当者

愛玩動物救命士・愛玩動物看護師・愛玩動物介護士のいずれか

登録

動物取扱業登録済(保管・第16014号)

行わないこと

医療行為、お預かり・ペットホテル


ご相談・カウンセリングは無料です。 料金が発生するのは、実際のサービスをご依頼いただく場合のみで、代金は先払い(ご入金の確認後にサービスの準備に入ります)となります。内容ごとの費用については、お気軽にお問い合わせください。状況をうかがったうえでご案内します。

最期の数分間にそばにいられなかったことは、変えられません。けれど、その子が過ごした日々をつくったのは、まぎれもなくあなたです。


いま手を動かしてできることが、まだ少し残っています。どうか、ひとりで抱えこまないでください。

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